9. 日々、成長

(2008.11.13)
 私は息子が囲碁を始めたのといっしょに、ちょろっと囲碁を本やゲームでやった程度なので、かじったくらいの碁の知識しかない。 息子と碁を打っても、19路盤だとわけわからなくなるので、13路盤で置石(ハンディ)をいっぱい置いて、やっとの程度。囲碁学校へも送り迎えだけ。
 奥深く、面白いゲームだと思うんだけど、頭が着いていけずに眠くなっちゃうのよ、私。(チェスは、まだ負けんけど)
 でも、息子が大会に出る時は、常にそばに付くようにしている。自分の子供が興味を持って大会に出ているのだから、その戦いぶりを見ていたいと思う。 細かい所はわからなくても、なんとなく(今、苦しそうだな)とか(これなら勝てるかも)とか、見ていて面白い。真剣に碁盤に向かう息子が、かわいい。

 先日おこなわれた「栃木県囲碁文化祭」、宇都宮市の教育会館を借り切っての開催。アマチュア棋戦の他に、プロ棋士による囲碁講座や指導碁がある。
 息子は、級位者戦(ハンディ戦)のトーナメントを2回戦で負けたので、午前中に整理券をもらっていた、プロ棋士の指導碁へ。
 それぞれの棋士の名前が書いてあるテーブルが5つだったか。もちろん、プロ棋士の名前なんて知らない息子は、同じ囲碁学校の友人に手を引かれて、いっしょに隅のテーブルの前に。 プロの指導碁なんて始めてだから、どんなもんなんだろーと私も期待。
うりゃあ
指導碁
 プロ棋士ひとりが4面打ちで、年配の男性2人は当然のように段位者。息子は10級、その友人は3級。級位者相手じゃ、プロもやりにくいだろーなー(^^;  もちろん息子は9子置きで始まった。
 始まって間もなく「強い・・」と息子がつぶやく。なんで? まだ始まったばかりだよ。あたしにゃ、わからん。
 それでも、やはり上手い人は、違う。今まで息子の対局を何度も見てきたけど、ぜんぜん違う。常に級位者戦だったから、なおさら違いが大きいんだとは思うけど。

 棋士が石を置くたびに(あ、生きた)、(あ、生きた)と、碁盤に花が咲いていくようだった。とても美しかった。 パシパシと早打ちする息子は、わずか10分で終局。結果は言うまでもない。だが、見ていても面白かった!
 自分の対局が終わった息子は、横の友人を応援する、「がんばれ」。いやいや、プロ相手に勝てるわけないじゃんか、碁を楽しめればいいんじゃない(^^;?と私が言った時だった。

「どんな相手でも勝とうと思って戦わなきゃ、だめじゃないか」

 うっ・・・! お前から、そんな言葉を聞こうとは! すばらしい(T^T)
 じゃあ、弓の時もそう思って射てよ。「そう思っても、当たんなくてわかんないんだもん」・・なぜそこで弱気になるーー。わかんないのを追求しろよー。
 40分の時間いっぱい使って、棋士の方は友人と打ってくれ、きちんと終局した。
 帰りの車の中、息子の開始そうそうの「強い」と言った意味を問うと、
「9子置いても、カバーしきれない所があるんだよ。そこに上手く入ってこられちゃうの。ぼくも入って行く事はあるけど、入った後が上手くいかないんだ。 でも、プロの人は、それが上手く出来るんだよ」
 ふーん。なるほろ。
「プロの人はね、Aって戦法をやるでしょ、でもそれに戦ってると、次にBって戦法になって、それからCって戦法にもなるんだ。あっちこっちにいくんだ」
 ほー、ほー。
 なんか、非常に勉強になった指導碁であった。ありがとうございます、水間俊文7段。
 そして、息子が、結構大人になっている事を知った日でもあった。「しんちゃん」が「しんさん」になる日も、遠くはないんだなぁ。